現状の学校教育が認知的に問題のある人間を量産し続ける理由。

世界は複雑である。

人間の理解できていることなんてほんの一部しかない。


学校ではその一部をひたすら習う。

先人がやっとの思いで解明してきた世界の一部を。

するとほとんどの人間は、


「自分はだいたいすべてのことがわかる。」


という漠然とした前提がインストールされてしまう。



この前提はあらゆる場面で影響してくる。

最終的には戦争につながる認知的問題である。


なぜか。

例えば誰かと対立したとしよう。

お互いに「自分はだいたいすべてのことを知っている。」という前提があると、自分の意見を譲らない。

しかし、「自分には知らないことの方が多い。」という前提を両者が持っていれば、相手の話を聞いてあげようということになるだろう。



だから学校教育では人間がいかに何も知らない生き物であるかを徹底的に教える必要がある。

我々が認知できていることがいかに限定されているのか。

もはやそれ以外教える必要はないのではなかろうか。

世界の歪みが少しでもなくなることを願う。



(終)